【第1弾】MIRAI47 ローンチ!6/10佐賀:イベント後記

Share on facebook
Share on twitter
Share on linkedin

「誰もが自己実現できる社会」をより加速させる社会を目指して「MIRAI47」と題し、全国47都道府県を巡るオンラインイベントツアーを開始しました。



越境型社会を創るMIRAI 47~佐賀発のスタートアップ熱風~
2020年6月10日 (水) 18:00 – 20:00

▼スペシャルゲスト
・佐賀県武雄市長 小松 政 様
・三井住友海上火災保険株式会社 東京本部 次長(首都戦略担当)藤田 健司 様
・有限会社大町自動車学校 代表取締役 鶴田 英司 様
・プロノイア・グループ株式会社 ピョートル フェリクス グジバチ

▼プログラム
・トークセッション「佐賀発スタートアップの熱風」
・意見交換、質疑応答
・ホストトーク「今、直面するパラダイムシフト」
・グループトーク「越境型社会と、スタートアップ支援を通じて地域社会が抱く本質的な問い」
・グループトークからのインサイト形成・まとめ



第1回目は「越境型社会を創るMIRAI 47~佐賀発のスタートアップ熱風~」をテーマに、佐賀発のスタートアップの取り組みや、これからの佐賀の未来についてディスカッション。約60名の参加者と、地域や領域を越えたスタートアップ支援のあり方や、スタートアップの土壌を長期的に育む学校教育まで幅広く議論を交わしました。
スピーカーには、武雄市市長の小松さん、三井住友海上火災保険の藤田さん、佐賀県大町自動車学校の鶴田さんがご登壇になりました。小松さんからは武雄市で取り組む起業家精神を育む教育を、藤田さんからはスタートアップの飛躍的チャレンジを支える保険開発を、鶴田さんからは佐賀の数々の熱いスタートアップの活躍をお話いただきました。


いよいよスタートしましたね。

ピョートル「おかげさまで地元佐賀はもちろん、全国からたくさんの方が参加してくれました。ありがとうございます。


突然の企画!?きっかけはなんだったんですか?

ピョートル「そうなんです。実は、これまで毎月、未来創造を一緒に考えたい方々のための場づくりとして、MIRAI FORUMというイベントをやってきたんですがコロナで開催できなくなって。それで3月くらいからピョートルオンライン番組というイベントをスタートしてみたんです。これが反響があって、毎週全国から80名くらい、それも毎回開催してくれる人も多くて。やっぱり人と人がつながる場づくりって大事だなって改めて思いました。」


ピョートルオンライン番組がMIRAI47の原点になったんですね。

ピョートル「オンライン番組でやってきたのは、ずばり、パラダイムシフトです。コロナで働き方も暮らし方も、学びのあり方も大きく変わりましたね。これまでの価値観も大きく変わったと思います。金融資本主義的な動き方が大きく変わろうとしているのを感じました。

多くの人が都市に集中して、集約労働のシステムの中でひたすら生産と消費を繰り返してきたのがこれまでですが、テレワークが一斉に始まったり、日用品が店で手に入らなくなったりする中で、これまでの生活パターンに疑問を抱く人が増えてきたからです。テレビのリモコン操作のように、世界にポーズボタンを押して現状を見てみれば、産業革命以降のこれまでのシステムは終わりを迎え、テクノロジーの力でどこにいても働き、健康的な暮らしと教育を手にできる時代はすぐそこまできているのではないだろうか。その時思ったのは、大きな変化の中で、変化の波に飲まれ流されることなく、誰もが自己効力感を抱き、幸せを追求して生きることのできる社会をもっともっとムーブメントにするチャンスじゃないかと。」


MIRAI47、つまりなぜ全国47都道府県なんでしょう。

ピョートル「僕たちは普段、東京ベースで活動しています。地方でお仕事をさせていただく機会もあるのですが、もっとたくさんの人とつながっていきたいという気持ちが強くなりました。これから先、都市集中から地方分散の人の流れが出てくるはずです。そこにこれまでにない人のつながりが生まれて、バックグラウンドやスキル、考え方の融合で面白いことがどんどん生まれてくると思います。純粋にそこに興味があったのと、僕たちのMIRAI47をきっかけにそれが加速できればな、と。僕は越境という言い方をしています。地理的な意味だけでなく、これまで踏み出したことない」


今回の佐賀開催ではどんな越境がありましたか?

ピョートル「スピーカーの小松市長、藤田さん、鶴田さん、みなさんまったく違うお立場なんですが、実は話していることは同じなんです。僕が3人のお話から感じたのは、これからはキャリアをもっと自在に選択できる、ということです。そういう意味でスタートアップというのはメタファーだと思います。従来からのキャリアの枠に縛られずに、自己実現ができる働き方を自分で作っていくということです。そこに共通のビジョンがあるから、小松市長は教育に力を入れる、藤田さんはスタートアップがもっともっと挑戦できる保険を開発する、鶴田さんは投資家やメンターとして想いをカタチにする手助けをする。そうやって当たり前のようにご自身の職業の範疇を越えたり、ロケーションを越えたりしてビジョンをカタチにしようとする、まさにそこに越境を感じました。」


佐賀から感じた魅力とは?

ピョートル「藤田さんからお寄せいただいたコメントに佐賀の底力、日本の底力を感じます。一昨年大々的に幕末維新博が佐賀で開催された、その際のコピーが『その時佐賀は世界を見ていた、そして今佐賀は未来を見ている』というものでした。幕末維新期っていうのは佐賀藩が国内最先端の科学技術を有していて佐賀が明治維新のカギを握っていたらしいです。例えば、造船技術、蒸気機関、日本初の鉄製大砲を作るための鉄の鋳造技術、化学実験のためのガラス精製技術等々いずれも国内随一だったようです。つまりこの「技術力」や、教育改革が生み出した七賢人をはじめとした「ひと」、その根底に流れる「志」。まさにスタートアップの中核となる要素あり、佐賀には新たな物事への挑戦、起業の精神・気質というものがもともと備わっているというお話でした。



もっとも印象的な話は?

ピョートル「武雄市の小松市長からの『裾野を広げれば、山は高くなる』です。ひとりではできなくても、仲間が集まればできることはたくさんあります。一見、無関係なネットワークでも、つながっていくことでどこかで共通点が出てきて、同じ山というビジョンを築いていけます。だからこそ、裾野というネットワークを広げていくこと、そしてより広いネットワークのためには越境が大事なんですね。そんな中で、これからを担う子供達への教育の中で、プログラミングやペッパーを活用した問題解決を取り上げて精力的に、未来への裾野づくりを進めていらっしゃいます。



実は僕、1年ほど前に仕事で武雄市を訪問して小松市長にお会いしたんです。とても熱いハートをお持ちで、とても忙しいはずなのに市役所の中を隅々まで案内してくれたんです。職員の方の健康に配慮した市庁舎づくりや、市民との交流スペースまで。スローガンは『それ、武雄が始めます。』の通り、本当にいろんなアイデアを一つずつ形にされているのを感じました。



三井住友海上火災保険の藤田さんのお考えにも、特にスタートアップにとっては自治体、金融機関、教育機関、地元企業(先輩起業)の支援が不可欠とあります。佐賀銀行からスタートした鳳雛塾や、商工会議所の創業塾は子供たちに企業家精神を養うという一面も持っているとのこと。今回のイベント中にも、参加者がたくさんの意見や質問を寄せてくれました。同じテーマで話していてもこんなにたくさんの視座が集まるのは本当に面白いです。豊かな集合知からきっとワクワクすることが生まれてくるんだと思います。



大町自動車学校の鶴田さんのお話も興味深いものでした。田舎暮らしをすることが必ずしも地方シフトではない、という鶴田さん自身の現在のライフスタイルからもお話ありましたが、コミュニティとのつながりやすさがチャレンジのハードルを下げてくれているんですね。また、地方へと越境した働き方のポイントとしては、場所に依存せずに仕事が継続することや、地方の会社とつながりその会社の変革の力になること、地方ベースで起業してみることなど具体的なアイデアをいただきました。」



これからのMIRAI47にのせた想いは?

ピョートル「たくさんの方にイベントテーマや地域を越境して、ぜひ顔を出して欲しいです。パラダイムシフトを捉えて変化やチャレンジするきっかけだと言っても、誰しも今すぐできることもあれば、当然できないこともあります。そんな頭や気持ちの整理を、いろんな方との対話の中でできる場だと思っていただきたいです。それに僕自身、あれこれ考えることもありますが、意外に直感を大事にしています。ぜひカジュアルな気持ちで、直感を求めて参加いただければ嬉しいです。これから全国をツアー的にイベント企画していきます!」